『円高是正とデフレ脱却に向けた対策の早期実施及び中小企業の経営安定対策の実施に関する要望』
川口市長・川口商工会議所会頭・鳩ヶ谷商工会会長
内閣総理大臣 野田 佳彦
内閣府特命担当大臣(経済財政政策 科学技術政策) 古川 元久
内閣府特命担当大臣(金融) 自見 庄三郎
経済産業大臣 枝野 幸男
金融庁長官 畑中 龍太郎
中小企業庁長官 鈴木 正徳
資源エネルギー庁長官 髙原 一郎 に要望
円高是正とデフレ脱却に向けた対策の早期実施及び中小企業の経営安定対策の実施に関する要望
川口市政の推進につきましては、日頃から格別なるご支援、ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故の発生からすでに8ヶ月が経過いたしましたが、未だ多数の被災者が避難生活を余儀なくされており、被災地の一日も早い復旧・復興と力強い景気回復に取り組むことが喫緊の課題であります。
しかしながら、我が国経済は歴史的な円高や慢性的なデフレ状況の長期化などにより大変厳しい状況が続いており、また、為替・資本市場の世界的な混迷から今後の先行きに対する不安が重なり、東日本大震災からの復旧・復興にも深刻な影響を与えかねない状況となっております。
一方、本市は約24,000の事業所を有する中小企業のまちであり、我が国のものづくりを支える鋳物、機械及び関連産業、流通・サービス産業等の集積地であります。
受注型産業の多い本市産業は、景気低迷による大企業の経営状況に左右されやすく、納期の短縮、品質の向上、コストの削減の要求に対して、現在も粘り強くそして我慢強く対応しておりますが、経営・雇用の維持を図る上で、経営基盤の弱い中小企業の限界を訴える声が多数寄せられております。
このような本市中小企業の経営・雇用の現状をご賢察いただき、国においては、本年度第3次補正予算や通常予算の編成等を通じ、歴史的な円高を更新する状況の是正及びデフレ脱却に向けた措置を早急に講ずるとともに、金融政策の充実及び現状に即した制度の見直しなど、中小企業の経営安定を図るための迅速な対策を講じられますよう、下記のとおり強く要望いたします。
1 歴史的な円高の是正を図るため、政府において実効ある措置を検討・実施すること。
2 長期化するデフレの脱却に向け、政府において積極的な財政・金融支援及び革新的技術開発を促進するなど、あらゆる対策を講ずること。
3 「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」について、中小企業の経営安定に配慮し、期限の延長など適切な対応を講ずること。
4 「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく賦課金が中小企業に与える影響を考慮し、特に電力使用量の多い本市地場産業である鋳物関連産業において過重な負担とならないよう配慮すること。